家賃滞納は待ってもらえるのか
人にもよりますが、人生で一度くらいは家賃滞納をしなければならないという情況に陥ることがあるかもしれません。
そのような時、たいていはクレジットカードの支払いや携帯電話、公共料金の支払いでも困っているはずです。
いったいどういう優先順位で支払いをしていくべきでしょうか。
私は学生の時、お金がなくて家賃滞納をしたことがあります。
その時は公共料金と携帯電話の支払いを優先しました。
どちらも止められたら困るからです。
しかし、この選択は間違っていたということを今になって思います。
クレジットカードの支払いのほうを優先するべきでした。
なぜなら、クレジットカードの支払いを滞納したら信用情報に傷がつくからです。
公共料金や携帯電話の支払いを滞納してもわずかな延滞金がかかるだけですみます。
もちろん、長期で延滞をすると水道や電気、電話が止められてしまうのでデメリットは大きくなります。
短期の延滞ならば、公共料金は後回しにしてもよいでしょう。
家賃はなるべく滞納しないほうがいいですが、1ヶ月くらいならば大家さんは待ってくれるはずです。
一般的には3ヶ月くらいまでなら重大な契約違反とはみなされないようです。
ただし何回も延滞を繰り返していると部屋を追い出されることもあります。
3ヶ月以上の延滞になる場合は、家賃は最優先するべき
もしも3ヶ月以上の延滞になるという場合には、家賃は最優先するべきです。
なぜなら、部屋を追い出されたら住む場所がなくなり、重大な問題に発展するからです。
一人暮らしをしている大学生の場合、実家に戻らなければならなくなり、大学へも通えなくなります。
ここで、「3ヶ月の滞納」というのは90日のことではなく、61日のことを指すということに注意が必要です。
大家さんにもよりますが、最短で61日で重大な契約違反とみなして部屋を出て行ってくださいといわれることがあります。
クレジットカードや公共料金の支払いを滞納した場合には延滞金がかかります。
家賃を延滞した場合にも延滞金がかかりますが、大家さんによっては数日くらい支払いが遅れただけなら延滞金は請求しないということもあるようです。
全保連などの家賃保証システムを利用するのも1つの方法です。
家賃の支払いが遅れても最短で家賃支払日の当日にオーナーさんに家賃を入金してくれて、立て替え後の支払い方法も振り込みのほか、コンビニエンスストアで利用できる払込用紙もあるので、自分の都合のいい時に支払ができます。
あらかじめ遅れることを電話で伝えておくことが大切
あらかじめ遅れるということを電話で伝えておくことが大切です。
例えば、毎月4日に支払いをするという契約になっていたとします。
4日が土日・祝日の場合には3日に支払いをしておくべきです。
しかし、土日・祝日をはさむ場合には1日~2日程度遅れてもなにも言われないことも多いようです。
学生の場合には甘く見てくれますが、社会人になったら厳しい対応をとられます。
なるべく支払いには1日たりとも遅れないようにして、どうしても遅れる場合にはしっかりと連絡をするようにしておきましょう。
私は学生のときに家賃を何回も待ってもらったことがあります。
最長で3ヶ月待ってもらったこともあります。
今考えるとそれはとても怖いことだったと思います。
大家さんが好意で待ってくれていただけであり、3ヶ月も滞納したら重大な契約違反となるからです。
部屋を追い出されても文句が言えない状況でした。
学生だからと大目に見てもらえていた部分が大きいかもしれません。
家賃滞納があると、退去の時にも困る
家賃滞納があると、退去のときにも困ります。
1ヶ月以上前に連絡をすれば借主はいつでも退去をすることができます。
連絡をしなくても1ヶ月分の違約金を支払えばいつでも退去可能です。
ところが、滞納している家賃がある場合には一括で支払わないと退去が難しくなります。
基本的に敷金を家賃にあててもらうことはできません。
入居時に2か月分の敷金をおさめていたとします。
ちょうど2か月分の家賃を滞納していた場合、「敷金を家賃にあててください」と言う人がいます。
しかしその要求は基本的に受け入れられません。
なぜなら敷金はなにかあったときの保証だからです。
大家さんは簡単に保証を手放すようなことはしません。
例えば、エアコンが故意に壊されていた・クロスがたばこで変色していた・壁に傷がついていたといった時に、敷金が使われます。
家賃にあててしまっていたらこういったトラブルがあったときに損失分を回収できなくなる可能性があります。
数日程度の延滞なら家賃は待ってもらってもよい
結論として、数日程度の延滞ならば家賃は待ってもらってもよいです。
頻繁に繰り返していると危険ですが、1回目ならば待ってもらえる可能性が高いです。
クレジットカードやカードローンの支払いを延滞すると信用情報に傷がつくので、そちらの支払いを優先するべきでしょう。
長期の延滞になってくると、家賃は最優先で支払いをしなければならないものです。
大家さんが好意で待ってくれることはあるものの、一般的には3ヶ月以上延滞をすると重大な契約違反となって部屋を追い出されても仕方がありません。
そういう状況になる前に、国の保護を受けるといった対策をとりましょう。
生活に困っていたら国が無利子でお金を貸してくれるという制度があります。
最後のセーフティーネットとして生活保護もあります。
借金で困っていたら債務整理という手段もあるので弁護士に相談をしましょう。